Access顧客情報管理で(SFA)営業支援システム
Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)とは、各営業担当者の折衝状況をシステムに記録し、それらの実績情報共有や、マネージャーから担当者への適切なアドバイスなどに活用する、営業支援のシステムを言います。
当然、その基盤は顧客情報となります。 弊社で、このSFA系のシステムは、M&Aコンサルティング会社および証券関係の会社での実績があります。Accessの初期バージョンにて、最初のAccess開発の仕事がこのSFAシステムです。
最初の形は、SFAほどのものでなく商工データなどで購入した会社データをAccessデータベースに格納し、ダイレクトメールを発送するための目的の簡単なものでした。
次第に活用度が増すにつれ、経営者のデータベース経営活用のアイディアが具体化し、日報的な情報と、その各日報が、営業に置けるプロセスの一体、どの段階にあるのか、押すべきなのか、見込みがないのか、など担当営業だけの考えではなく、経験豊富なマネージャーが客観的に見て、それからの行動をアドバイスできるようにと増築してゆきました。
当然、アドバイス・指示する折衝プロセスを見るためには、条件検索機能は顧客基本条件だけでなく、折衝日報での複数項目やフリーワードで検索できるようにしました。
また、成功・失敗しクロージングした過去事例を、キーワードで検索できるようにし、新人、経験の浅い営業担当者でも、できるだけ時間をかけずベテランに近い仕事ができるようにするのも大きな目的でした。
このSFAは、一人の起業家が一人で活用してゆくことでも効果があるとは思いますが、多くは、先輩による営業コーチングの道具、そして自分と他メンバーを含めた過去事例の有効活用といった情報共有、ナレッジデータベースとして最大限の効果を発揮します。
そのためこの弊社の最初のAccess開発案件のSFAでも、10人弱での共有利用でした。しかし、OSは、Windows3.1→95の時代、Accessは初期バージョン。正直、トラブルが多々発生し苦労しました。その後、SQL-Server(ver.6)への移管もやらせていただきました。
ただ、現在はどうでしょう? WindowsXP、Access2000からの安定化、そして社内LANもその当時と比べれば驚異的なスピードで安定したものが簡単に組める現在においては、データベースをAccessだけで構築し共有利用してもほぼノントラブルで動くケースが多々あります。もちろんスタンドアロンの仕様で構築したものを共有利用すれば今でも脆いものですが。
冒頭で紹介した、証券会社のほうのSFA Accessシステムは、WindowsXP、Access2003での構築で10台くらいの共有利用でしたが、納品・拡張カスタマイズしてから3年以上トラブルなどの連絡などなしに、「また拡張をお願いしたい」との連絡で、ああ、活用し続けてもらっているんだ、と気づくような次第でした。
このSFAは、昨今広まりを見せているSaaSで、最も実績のある分野です。実は、弊社も、開発してコストをかけるよりも、それらのSaaSシステムが優れているのなら、積極的に利用し提案してゆこうと考え、デモなどを利用し、いろいろ検討してきたのですが、さすがに豊富な機能があり、正直、簡単には使いこなせないだろうなという感想を持ちました。かつて市販ソフトで不満があったような、機能が豊富すぎて使いこなせない、本当にやりたいことができない、などの声が出るのが想像されます。結局、弊社が強く提案してゆきたいような機能が弱かったということと、経験上、顧客の考える様々な時系列で追加される、ここで言う折衝日報、購買情報などがあまりピンとくるものではなかったため断念しました。
とはいえ、有名どころのSFAは、SaaSでありながらカスタマイズもできるようで、それで様々な要望も実現できることでしょう。
2011年3月4日 |
カテゴリー:Access顧客情報・会員管理開発サポート事例